父の目

昨日父が悪いということで病院へ。

愛媛県の新居浜市なので高速で娘と孫と主人で行きました。

もう誰だかわからないし口も全然聞けない状態だというのです。

点滴も延命のものでした。

私ならわかるかもとかすかな希望を持っていました。

着いて病室に入ると細く小さくなっている父が。

私は目を見ながら「お父さん、眞理子、眞理子が来たよ。夫も娘も孫も来たよ。」と言いました。

何度も何度も言いましたが声にはならないう、う、という音が。

娘が元気な大きい声で「おじいちゃん、わかる?Y子やで、琉聖も理乃も来たよ。おじいちゃんのひい孫もう一人増えたよ。」

と言うので私も調子に乗って大きい声で、

「お父さん、100まで生きるいよったやろ?根性出せっていつもいよったやろ?

やる気になれば何でもできるという本出したやろ?だからお父さんやる気を出して。」

私と娘があらゆる言葉を言いましたがあまり反応はなかったです。

それでも父の目が娘を追っていたりしました。

あれ?娘が私に似てるから私と思ってるのかな?

「お父さん、眞理子やで。わかったら目をつむって。」

と言ってもかすかに表情が動くだけ。

それでも介護マネージャーの方が今までと全然違うよと言ってくれ何とか安心して帰りました。

帰る車の中で気疲れしたのか、うとうとしている私に琉聖が「びーちゃん、(私)わかるんなら目をキュッとつむって。」と言いました。(笑)

主人と娘が「みんな、おじいちゃんのように口がきけんようになって寝込んだら話しかけてわかったら目を閉じてパチパチしたり、舌出したりしよう。」と言いました。

86歳の父。

84歳の母も認知症が進んでいるとか。

父の目を見ていると昔のことがいろいろ思い出されました。

父の目には私たちがどう映ったのだろうかと思いつつ帰ってきました。

一日でも長く生きてくれますようにと祈るばかりです。

SN3I0661

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