日本では古くから、端午の節句(5月5日)にはしょうぶ湯、冬至(12月22日ごろ)にはゆず湯に入るという習慣があります。健康のために薬湯に入ることは先人の知恵でした。
薬湯に使われた菖蒲やゆず、ヨモギなどには精油成分が含まれており、お風呂の湯に溶け出すことにより肌に吸収されて血行を良くし、新陳代謝を高める働きがあります。
タンニンを多く含む植物は、肌荒れを防ぎ、湿疹やあせもなどの肌トラブルにも効果的です。タンニンはお茶に多く含まれることから、お茶の葉を風呂に入れることもあります。
予防的な考えも踏まえ、身近な植物を健康維持に簡単に活用できれば、その植物を大切にすることにもつながります。季節により、薬湯を変えていくのもよいでしょう。
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