北海道⑧タウシュベツ川橋梁

 

こんにちは、浅野です。

いよいよ梅雨も明けて夏本番!毎日昼間は蒸し暑い・・・と思ったら、一気に夜は涼しくなってきました。エアコンかけないで夜寝たのすごい久しぶりです。朝晩涼しいだけでだいぶ体の疲れが違いますよねぇsweat01

 

さて、今日は当日に急遽行くことに決めたタウシュベツ川橋梁についてです。

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風のガーデンのブログの最後に、十勝平原SAで偶然この冊子を見付けたとは書いたのですが、帯広に着いてからいろいろ調べてみると、この外国のようなアーチ橋は、十勝平野の北の端にある上士幌(かみしほろ)町にある廃線跡だということが分かりました。

もともと橋も好きだし、しかも廃線跡!?

別に鉄道好きではないけれど、こんな風景なかなか見ることができないと思ったら行きたくてしょうがなくなりました。私に最近感化されている母も結構乗り気にhappy01 父は冷静に予定変更を分析・・・。

帯広市内から車で約一時間半。翌日の予定であった真鍋庭園と十勝千年の森どっちも行って、ここまで行くのはかなりきつい。しかも、近場でこの橋を見るにはNPOのツアーに参加しなければならない・・・悩みに悩んで、前日まで申し込みの電話予約を、当日の朝にしてみて空いていたらこっちを優先させようと(私の中で)決まりました(笑) 両親には事後承諾!

 

当日の朝、起きてすぐに電話してみるとなんとOK!ちょうど空きがあったようで朝申し込みでも快く受け付けてもらえました。ちなみにツアーは一日二回9時~と14時~で各3時間ほどで、一人当たり3000円です。案内してくださってこの価格だとむしろ安いぐらいですよね。そして、両親の部屋へ事後報告の電話(笑) その後、私の一番行きたがっていた真鍋庭園を優先させ、お昼は六花堂本店で、その後上士幌町へ向かいました。千年の森はいつか必ず!

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集合場所は糠平(ぬかびら)温泉郷、その前にトイレ休憩も兼ねて東大雪自然館に寄りました。しかし、そこに向かう途中、旅行中唯一の雨が降ってきていました。しかもすごい豪雨rain やはり晴れ男の父の力は及ばないのか・・・。

しかし、ツアーに申し込んだものはしょうがない。せっかく帯広から1時間以上かけてここまで来たので、東大雪自然館でダムカードをゲットしてきました!(笑)

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あとで知るのですが、このダムができる1950年代まで、これから行くタウシュベツ川橋梁は現役だったそうです。ダム湖のためにそこのルートは廃線となり、ダム際を走る新線が架け替えられたそうで。だから、このダムカードをもらうことにも意味があった!ということにしました(笑)

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ダムは、そこへ来る途中に通過していました。糠平温泉郷はこのダム湖の湖畔にあるのです。

そして、集合場所へ。ここではツアーの代金を支払い、無料で傘・カッパ・長靴を貸してくださいました。毎時のツアーは定員15人程度、ワゴン車3台ほどに乗り分けて向かいます。参加者は20代ぐらいのサンダルで来ている若者から、両親ぐらいの年齢まで様々。ここまで来て知ったのですが、タウシュベツ川橋梁って「一度は行ってみたい日本の絶景」などの雑誌やテレビなどで何度も紹介されているんだそうです。知らなかったなぁ・・・ちなみに、主人はもちろん廃線跡ということで知っていましたcoldsweats01

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タウシュベツ川橋梁にはダム湖際の国道273号線から脇道に入り林道を進みます。

そこにはゲートがあって冬季通行止めなどのためではなく、未舗装の道幅が狭いため観光客が自由に車で往来しすぎて事故が増える懸念があったため、数年前から東大雪支所(森林管理署)が管理しているとのことでした。ちなみにその森林局はここからおよそ50km先にあり、鍵は誰でも自由に借りられるそうです。なお、鍵がなくてもゲートから徒歩で約4km歩けば勝手に行ってもOKだそうですが、熊が出ます!とのことでしたshock

この林道はずっと廃線跡と並走しており、時折廃線上を走っていました。橋のあと、隧道のあと、レールがあったであろう場所など見て取れる遺構も様々。

集合場所から車で30分ほどかけて着いた頃には雨も少し小降りに。

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車を降りて、いよいよタウシュベツ川橋梁まで徒歩で向かいます。ここの道も廃線跡。流木すごいですよね、ダム湖にあるので季節ごとの水位でこの地点まで水没するんだそうです。

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森の中を10分ほど歩いて抜けると見えたタウシュベツ川橋梁!サムネイルの風景を最初に見れるのかと思いましたが、廃線跡をたどって来たので見えるのはこういった風景になるんですね。

ここで1時間ほどの自由時間となりました。橋の上には入れませんし、下に降りてもいいのですが周囲もローピングされていて近づくことはできませんが一周することはできました。

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ツアー客がキャーキャー言っているところで、例外なく私もキャーキャー言いました(笑) これはお庭諦めてもくるべき風景。まさに日本か!?と目を見張る光景。自由時間になるころには雨も上がり少し蒸し暑くなっていました。

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この廃線跡、旧国鉄士幌線と言います。1925年に開通、帯広と十勝三股を結び豊富な建材を運ぶための森林鉄道としても活躍していました。なので、レール幅は狭いので橋幅も狭くなっています。約30年後にダムができるときにこちらの旧線は廃線となったと言いましたが、そのときにレールなど売れるものは撤去されています。

また、完成から80年以上の月日の経過と、工事の完成を急いだせいもありコンクリートの質が悪く粗骨材がかなり露見していました。タウシュベツ川橋梁以外の橋梁群もほとんどがアーチ橋で、国立公園内にあるからという配慮からだそうです。

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橋の中央ぐらいに崩れかけている場所が。実は、例年7月上旬には橋桁部分はすべて水没するぐらいの水量があるんだそうです。今年は珍しいそうで。いまHPで確認してきましたが、まだ水没していないみたいですね。

そうして毎年の水没、湖面の凍結、数年前の十勝地震でさらに崩壊が促進して、橋が繋がった状態で見れるのは今年いっぱいなのではないだろうかと言われているみたい。全国紙にも取り上げられたとか。

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奥の森のほうから来て、反対側まで渡ったところです。

実は、ツアーに参加せずともこの橋はダム湖の反対側の展望台から見ることができます。ですが、橋からは1km以上離れたところなので、かなり望遠でないとうまく写真は撮ることができないようで。近くで見るにはやはりツアーがいいでしょうね!水没したら一周はできませんが、湖面に写る眼鏡橋を綺麗に見ることができるのでそれはそれで素敵でしょうねhappy01

地面は豪雨でぬかるんだ状態が多く、小川(音更(おとふけ)川の支流)も流れているので、長靴は必須!少しでも気を抜くと足をとられて転んで泥だらけになりそうでした。

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ひび割れのすき間がすごい深いですが、これもドロドロでした。

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反対側の廃線跡のレベルまで上がってみると、ダム湖が一望できました。奥のほうに見える切り株群、今年のドコモのCMやミュージックビデオなどにも採用されている風景だそうで・・・ダムをつくるときに切った切り株なんだそうです。

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橋の上から上流のほうを。地面は草で覆われており、だんだんと晴れ間が見えて明るくなってきました。黄色い長靴に黄色い傘は貸し出し用のものです。

ちなみに冬は冬のツアーがあり、凍結した糠平ダム湖をスノーシューで横断するという内容に変更になるみたい。

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そして、再び小川を渡り今度は反対側から。傘をおいて写真を撮ってたらいい感じだったので、そのまま(笑)

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最初の場所まで戻ってくると、陽も完全に射していてタウシュベツ川橋梁のアーチに影ができていました。

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コンクリート部分は完全にはがれ、粗骨材がむき出しに。これがこのアーチ橋が外国っぽいって言われる所以なのでしょうね。人工物なのにも関わらず、その風化が美しく石橋に見えるんですから面白い。

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この橋は現在誰の持ち物でもないそうです。厳密に言えばダムの中にあるので、ダム管理者であるJ-powerのものなのですが、J-powerは保存するとは言っていないので、この橋の存在自体はそこらへんにある切り株と同じものだとか。

この橋を保存するという動きもあったそうですが、じゃぁこの橋をどのレベルで保存するの?完成当初の姿?でもこの橋はこの風化した状態が美しいんだよね?この状態でとどめるとしたら何億もかかる・・・ということで、朽ち果てるのを見届けるということになったんだとか。たまにはそういう遺構があってもよいのかもしれませんね。

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晴れたところで、入り口から切り株群とダム湖のほうを。展望台はあの森の中のどっかにあるそうで・・・道路から500mほど歩かなくてはいけないそうなので、熊に注意と言っていました。もちろん、ツアーでも熊には注意!

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これで一周してタウシュベツ川橋梁は終わりです。自由時間が終わるころにはまた天気が悪くなってきてだんだんと雨が降ってきました。ツアーはまだ続くのですが、長くなったので第二部はまた今度!

北海道には廃線跡がすごく多くて主人なんかは常日頃廃線巡りのために北海道に行きたいと言っていました。私はまったく分からないけど、こんな風景が見られるなら廃線跡巡りも捨てたものではないですね(笑) それぐらい一度見たら目に焼き付いて離れないぐらいインパクトのある風景でした。これができた過程もとても興味深いですし、今後にも大注目です。

 

 

 

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