こんにちは、浅野です。
26日は朝起きてすぐに事務所の桃子さんにラインをして、急に出掛けることになったのですみませんと謝って、その日提出の図面をパースに仕上げて出掛けて来ました。主人が有給を急に取ったので遠出したいと言われまして
それで、10日前に黒部ダムを見に立山黒部アルペンルートに行ったばかりですが、今度は黒部ダムを使って発電している発電所のあるルートである黒部峡谷鉄道に乗りに行ってきました。
自宅から高速も使って1時間半、富山県の北東部・宇奈月温泉駅に着きました。ここは黒部峡谷鉄道の始点の駅であると同時に、富山地方鉄道の終着の駅でもあります。なので電車で東京からトロッコに乗りに来ることもできます。
トロッコ電車!可愛いサイズですが、8月に見に行った尾小屋鉄道(2016/8/22ブログ)と同じナローゲージ(狭軌)の鉄道です。尾小屋鉄道と違うのは、黒部峡谷鉄道は全線電化されているので電車ということですね。
現在、台湾の阿里山鉄道とコラボしているそうで、このトロッコの切符持って行くと阿里山にタダで乗れるみたい。去年台湾に行ったときに、阿里山鉄道に乗りに行った私たちは、そのときコラボしていた江ノ電に阿里山の切符持って行ってタダで乗りに行ったんだったなぁ(笑)
そして、12両編成ぐらいのトロッコでの普通車はこちらの吹きさらしの部分(笑)+500円とか払うと窓付きの客車に乗れるのですが、主人はもちろんこの部分に乗るのが目的だそうなので・・・この日は全国的に快晴で東京などは夏日予想だった日で、宇奈月もこの時点で15度ぐらい。でも、もちろん長袖のシャツにパーカー、そしてゴアテックス常備で乗り込みました。
発車してすぐに見えたのは温泉郷と共に写る黒部峡谷鉄道と言えばコレ!!の赤い橋。この先いろんな橋が出てきますが、どれも赤く染まっています。80年以上前からかかる橋です。
宇奈月ダム。こちらはまだ完成して20年たっていない新しいダムです。というのも、この黒部川は大変な暴れ川で下流域の洪水があとをたちませんでした。そのため、治水も兼ねた多目的ダムとして20年かけてつくられたのです。ここから下流すぐの場所にある日本三大奇橋のうちの一つである愛本橋も度重なる洪水で流されたんだそうです。愛本周辺には水力発電所もあります。三大奇橋と言えば、二年前に行った山梨の猿橋(2014/12/8ブログ)ですね!懐かしいなぁ。
このダムへはトロッコを降りてから近くまで行ってダムカードをもらってきましたので、またの機会に
宇奈月ダムの裏側から。エメレルドグリーン色の湖面は黒部ダムと同じです。
このダム湖には発電所があり、それはなぜかドイツ・ロマンティック街道にある古城のような形。宇奈月ダムがつくられる前にあり沈んだ発電所を再建設したみたいですね。
トロッコ電車の沿線にはたくさんの見どころがあり、それを室井滋さんが車内アナウンスで流してくれているのですが、この写真に写っているのはこの地域に生息する日本猿専用の猿橋です。一番奥のものだけあれは宇奈月温泉へ引いてる温泉の源泉の水管ですが、あとの二本は柵もない猿専用の橋。運がよければこれを渡っている猿の親子を見かけることができるようです。
水路である後曳橋。あまりの高さに後ずさりしたことからついた名前だとか・・・。このあたりの黒薙駅が宇奈月温泉の源泉だそうです。
出平ダム。黒部川の土砂流出に対して日本で初めての排砂設備を備えたダムとして30年ほど前に完成しました。今では宇奈月ダムと連携して排砂を行っているみたい。さきほどの新柳河原発電所は、このダム湖から取水して宇奈月ダム湖へ放水して発電しているそうです。
出平ダム湖すぐ横の出平駅から先では、冬季歩道とずっと並行して進んでいきます。これは、11月~4月まで冬季閉鎖になる黒部峡谷鉄道が運転しない間に、上流にある黒部第三や黒部第四発電所(クロヨン)まで歩いて向かうための歩道になり、全部が雪に埋もれてもよいようにトンネル化しています。小窓は空気取りみたい。
冬季閉鎖になる間、黒部峡谷鉄道では一部区間のトンネルに設置された扉を閉めたり、橋にかかるレールを撤去したりするそうです。もちろん主人から聞かされました
黒部ダムをつくるのに長野側のルートとこちらの黒部からのルートの二種類を建設しているのですが、こちらは立山連峰を越えていく難関ルート。まずは歩道の確立からだったのが、中国の山奥を進むような岩肌に木の足場を打ちつけて進む日電歩道が元になっています。
黒部川第二発電所。設計は近代建築のリーダーの一人・山口文象が手掛けており、富山の近代建築にも指定されています。現在再整備中ですが、奥には二条の水管が見えますね!
もとは電源開発のためのトロッコ電車だったわけですが、こんな山奥まで道路を整備できるはずがなく、全ての機材やコンクリート打設設備などは分解してトロッコに積んで持ってきて工事を今でもしているわけです。なので、施設のぎりぎりまでレールが敷いてあり、右の赤い橋も真ん中にはレールがありました。そしてダンプやクレーンなどにはナンバープレートがありませんでした。
この近くにはクロヨン発電所と同じ地下式の新黒部川第二発電所があります。
少し進むと、トロッコからはダム堤体の上部しか見ることができない小屋平ダム。これも山口文象の設計で1936年に完成している古いダムです。山口はこのほかにも富山県内のダムや発電所を多く手掛けているそうです。このダム全体を見たければ、登山するしかないらしい 終点までは8つの駅があり、それぞれ降りることができます。
そうして、トロッコに1時間20分揺られて着いた終点の欅平駅です。
宇奈月温泉を出るときはどんよりして雲も、ときおり晴れ間が見えるようになっていました。が、吹きさらしのトロッコ電車はトンネル区間も多くて寒いことこの上ない!あと一ケ月もすれば冬季休業になるんだもの、しょうがないか。
・・・一気に全部書ききろうと思ったのですが予想以上に長くなってしまったので、黒部峡谷鉄道は二つに分けることにします!それでは、次回をお楽しみに~!(笑)
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