猪苗代湖で明治大正建造物巡り

 

こんにちは~!浅野です。

福島に帰ってきて最初のブログは、前回帰省時に両親とドライブした話です。

今年の3月で退職しました父は、20数年乗ったランドクルーザー(もちろんMT)を売って新車(AT)を購入しました。そこでドライブのしたがりの父がどこかに出掛けるか!と言うので、私のたっての希望で安積疏水の遺構を巡りに猪苗代湖へ出掛けて来ました。

・・・4月3日のことです。笑

おっと、もう2か月以上も前のことですね!でも書かないよりマ~シ~マ~シ~!
今まで書かなかった旅先なんて何十か所とありますものね!!happy02

 

ところで、安積(あさか)疏水をご存知でしょうか。疏水は疏水でも、琵琶湖疏水は有名ですので知ってる人も多いと思います。安積疏水は琵琶湖疏水を含めた日本三大疏水(そんなネーミングがあるんですよねぇ!)のうちの一つで、現在の郡山の開拓の柱として行われた大事業でした。

かの大久保利通が東北地方開発の適地として選んだことにより始まったプロジェクト。ですが、水源の乏しい安積を開墾するには、まずは水の確保が重要な問題です。

ちなみに、安積というのは郡山あたりを指します。

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そこで出て来るのが猪苗代湖。奥羽山脈を隔てた郡山へはなんと猪苗代湖から水を引いているのです。もちろん現役です。これは猪苗代湖から疏水へ送る取水口で、湖の北東位置にあります。

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上戸(あげと)取水口。中に入れなかったので分かりにくいですが、取水口が扇子のようにアーチ状に開かれています。私が行きたかった場所の前に、まずは安積疏水の入り口に行こうとと父が連れてきてくれました。父はずっと農林水産関係の仕事をしていたので、安積疏水についても詳しいみたい。

この取水口から、奥羽山脈の下に掘った沼上隧道を経て、現在でも郡山方面へ毎秒10トン以上の水が送られています。途中分岐で須賀川にも行ってるそうです。

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晴天とまではいきませんでしたが、湖南町から見る猪苗代湖と磐梯山。4/3ですからね、雪が残っています。それにしても、水は綺麗ですね~!福島県民(相双・いわき地区を除く)はここで湖水浴をします、私も小さいころは何度か泳ぎに行きました。私は泳げないけど・・・dash

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お昼は父が何度か行ったことがあるという、猪苗代湖真南に位置する大阪屋さんで会津ラーメン!これはみそ味です。地元のひとたちで賑わっていましたが、会津のB級グルメ・ソースかつ丼などもありました。美味しかったなぁ~!

この湖南町ですが、郡山市に編成されているところです。猪苗代湖の湖畔でも、郡山とは山を隔てていても、猪苗代湖東側は郡山市!びっくりです。

 

そのあと、私の行きたかった十六橋(じゅうろっきょう)水門を見に、今度は猪苗代湖の北西に位置する戸ノ口へ。上戸取水口から湖南町を通って、猪苗代湖を時計回りに一周です。

移動中、すずらんさんのブログでよく見たあのサツキの大群に遭いました。

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分かりますでしょうか・・・というか、あれですね。季節感がないですね。笑

そして、十六橋(じゅうろっきょう)水門。

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実は猪苗代湖の水は、郡山方面に引いていると同時に、会津若松のほうへも流れて生活用水等になっております。この十六橋水門は猪苗代湖の水量を調節し、会津と安積への引水を可能にした疏水の要なのです。会津方面へはこの水門を通って日橋(にっぱし)川となって流れていきますし、郡山へは最初に出てきた上戸取水口から流れていっています。

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この十六橋水門を含めた安積疏水全体の設計者が、オランダ人技師のファン・ドールン氏です。先ほどの沼上隧道も氏が場所を選定したそうです。そうして明治15年にできあがった安積疏水のおかげで郡山は開拓され福島県一の都市となりました。

ちなみにこの銅像、戦時中に金属の供出を避けるために地中に埋められていたという逸話も残っています。とても愛されていたのですねぇ。

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平成20年に、十六橋水門は日本近代化産業遺産に認定されています。

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隣には安積疏水戸ノ口水門管理事務所が・・・中を開けているときはあるのかな?

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この水門を挟む湖面や日橋川はある程度掘り下げられています。これらの安積疏水の本流・支流の総延長は実に127km、受益は3000ha以上。隧道を含めたこの工事をたった3年でやり遂げるなんてすごい!多くの開拓民がボランティアで参加したそうです。福島市民と郡山市民は性格?が違うとはよく言いますが、そういった開拓精神みたいなのがあるのかもしれませんね。

 

ずっと一目見たかった十六橋水門に感動したあとは、いつもの発電所巡り。笑

でも今回は違います!だってタイトルが明治大正の建造物だから!!なんと、この近くに辰野金吾の設計した水力発電所があるのですhappy02

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高台から見ると、上の水管がよく見えますよね~!この赤レンガの建物が、東京駅や日銀などを設計した辰野金吾の建物なのです。随分前に盛岡で辰野金吾の日銀(2012/7/27)を記事にしました。

IMG_0037大正7年に運用開始となった東京電力猪苗代第二発電所です。

この前を流れているのは先ほど猪苗代湖から十六橋水門を通って流れてきた日橋川です。水圧鉄管は5条(本ではなく条と数えるらしい)、日橋川からくみ上げて山の上にある貯水池に入れて、それを戻して発電しています。古くからある発電所なので、当時からこの電力を首都圏まで持って行ったそうです。まぁ、今もですね。笑

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レンガはイギリス積みです。現在この施設は改修中で、来月からまた見学可能になるそうで残念。

この建物のことは、十六橋水門を見に行くってなったときに調べて知ったのですけど、まさか会津若松にこんなレンガ建築があるとは思いませんでした。さすがにレンガの状態は悪いのか、全体的に色を塗ってあるようでしたが、それでもやっぱり福島県民としては嬉しい!もう福島市の日銀は取り壊されてしまっていますからねぇ(私の生まれる前の話ですが、母がよく話していました)。

 

この時点で15時ぐらいだったので、そろそろ帰ることにして国道115号を福島方面に進んでいくと、ちょっと気になった水力発電所。

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二条の水管がこの写真の二倍ぐらいの高さまであり、少し離れた115号からでもよく見えました。

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これまた東京電力の秋元発電所。本当に東電ばかりですね。

母は、小さいころから祖父の影響で水管の流れる水の音を耳を当てて聞けと言われて育ったそうで(笑)、水管が怖いと先ほどの猪苗代第二発電所もこの秋元発電所も車の中で待っていましたcoldsweats01

 

帰りは土湯温泉の奥にある川上温泉で日帰り風呂。

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土湯賛歌が有名なこの旅館、とても熱いお湯でしたが肌がすべすべになって気持ちよかったです。土湯にいらした際はぜひどうぞ!巌窟風呂や広々とした万人風呂(立湯で浸かる深さです)があって、かすかに硫黄の匂いがしますけども私のアトピー肌にはなんともなくてよかったですhappy01

 

・・・と、やっと二か月まえのことをブログにできて一安心です。ずっと母から急かされていたもので。笑

安積疏水を巡るツアーはたまに開催されているようですし、今回は疏水の入り口部分だけしか行かなかったので郡山のほうにも行ってみたいなぁと思います。この前郡山行きましたけどねcoldsweats01こういうのって、ブラタモリでやってくれないかなぁっていつも思うのですけど・・・タモリさん好きそうですし!(笑)

疏水については軽くしか書かなかったので、興味持たれた方はぜひ行ってみてくださいhappy01

 

 

2 thoughts on “猪苗代湖で明治大正建造物巡り

  1. お~
    私が出てる・・・
    サツキは雪吊のことだったかしら・・・
    お母様、娘のブログを読み楽しみにされておられるのですね。
    何かいいなぁ~
    私は恥ずかしいから「誰が見ても何も言わんとそっとしといて」と思っています(笑)

    湖南町から見る猪苗代湖と磐梯山、素敵な風景ですね。
    雪溶け水の美しさと冷たさが伝わってきますね。

    1. そうそう、雪吊りのことです!笑
      サツキをああいう風に雪吊りするのって北陸だけかと思ってたのですけど(上越でもやってるの見ましたので)、会津みたいに雪が降るところでもやるのですね!
      ほんと水は冷たくて気持ちよかったです。

      私も最初庭ブロはじめたときは黙ってたのですけど、すぐにバレてしまいまして。笑
      結構自分語りしちゃうから恥ずかしいのは恥ずかしいのですけど、友人の結婚式や友人との旅行のことをブログなんかに書くと、今では積極的にURL送ってブログに書いたよ~ってお知らせしちゃってます。笑

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