カテゴリー別アーカイブ: K(社長)の書き込み

木と日本人

書籍に写真提供しました。

今日出版社から1冊の本が送られてきました。
「木と日本人③」ゆのきようこ監修 理論社。

今年の1月頃、会社宛に弊社ホームページ木下庭園管理オフィシャルサイト「虫図鑑」で掲載している画像の使用許諾についてメールをいただきました。

この写真は従業員のQが昔撮ったもので著作権を主張するものでも無いので快く出版元に提供いたしました。

弊社ホームページで出している元の画像はこれです。
イボタロウムシ

この本は学校図書館向けセットとして、「①材木−−丸太と板」「②樹皮と枝・つる」「③葉や花、実と種」の全3巻で「木および木の文化」と「日本人のくらし」のつながりを、衣食住に渡って網羅するというものです。
今回送られてきたシリーズの第3巻「葉と花、実と種」においては、お茶の葉やくだもの、ナッツなどの食文化から、実をしぼって得られるツバキ油やハゼからつくる木ろう、樹液を利用する漆や松脂、クスノキを精製してとる樟脳等を紹介しています。
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「昆虫と木の利用」というページで「いぼた蝋」が取り上げられていて「イボタロウムシ」の写真が使われています。
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ご丁寧に巻末に写真提供として社名を掲載してくださいました。
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良い記念になって嬉しいのは勿論ですが、ある種の社会貢献が出来たことが嬉しいです。

送られてきた本はとてもおもしろくて、子どもならずとも興味を惹かれて夢中で読んでしまいます。
木に関わる職業に就きながら、知らないこともたくさんあって大変勉強になりました。
(イボタロウムシの蠟がレコード盤にも使われていたとは知りませんでした。)

木との深い関わりを持つこの文化を大人としてもきちんと後世に伝えることの重要性と共に、
みどりを慈しみ育てることの大切さを改めて実感いたしました。
最近見られなくなった木や虫も結構ありますので何かの時のために
今後もこまめに植物や虫の写真を撮っていこうと思いました。(By K)

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穴掘りは楽し

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今日は暑い日だったが結構な量の穴掘りをした。
大きな椿の根の下に新しい配管を通す作業。

 

小さい頃砂山にトンネルを掘って遊んだ記憶がよみがえり、何だか楽しい。
くだらないのだがトンネルの動画を撮ってみた。


作業はキツいのだがある種の恍惚とする感じ、、、。
埼玉県で修行していた駆け出しの頃、根鉢径3、4Mもある大ケヤキの堀取りを数人で作業しているときに先輩が言っていた言葉を思い出した。
「人間のオスは大昔にこうやって大きな穴を掘ってマンモスを罠に落として食ってただろ?だから男が集まって穴掘ってるとテンションが上がるんだぜ。」

そうか、、、子供の頃が懐かしいんじゃ無くてもっと大昔の記憶がこんな気分にさせるんだな、きっと。
地図の読解が女子より男子の方が得意なのも、狩猟民族だった原始人が動物を追って狩りをするために方向や距離の把握は必要な能力だったらしい。
落とし穴を掘る能力もそうなのだろうし、このワクワク感も名残りなんだろう。

ちなみに男達が狩りに出かけた後、女達は洞窟でその帰りを何日も待っていたから周りの人と間を持たせるコミュニケーション能力が発達したのだそうだ。
井戸端会議然り、これも頷ける。 (By K)

休日の汗

社長の木下です。

今日は会社が休みの土曜日だったが、3名が置き場に来ていた。

造園技能士検定試験は毎年夏に行われるのだが、ウチには社内試験というモノがあって、
4月の検定試験申し込み前に実施するのが習わしである。
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国家試験である造園技能士検定は学科と実技および要素試験で構成されているが、
実技試験では竹垣と縁石、蹲い、植栽などを与えられた図面に従って作る。
とりあえずの課題はこのうちの竹垣部分を1時間で作ること。
(二級は四つ目垣、一級は建仁寺垣)
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この社内試験に合格しないとその年の検定試験は受験させないというのが私のポリシーである。
皆今年の受験資格を得るために練習に来ているのだ。
”仕事”では無いので私はなるべく口を出さず遠くから見る。
聞かれれば答えるし助言もするが、基本的には本人たち自身の為だ。
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大事なことは、日々の仕事をしているだけでは検定試験に対応できない事、
出来るつもりでいても実際にやってみると結構出来ないという事、
休みだからといって遊んでいては上を望めない事。それを知ること。
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私自身も若い頃はそうやって自分を磨いてきた(つもりだ)。
あのときがあって今がある。

なので夕方から私は趣味の音楽にいそしむ。
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(左隅に写っているのが私のエレキベースのネック。)

18名からなるビッグバンドの練習。
今日はプロのトランペッターに来ていただき、クリニックを受けながらの練習で、
いつもより相当緊張したが大変勉強になった。
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仕事も趣味も精進、精進。(By K)

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文化財保護活動

社長の木下です。
大げさな表題を付けてしまいましたが、要は伝統技術を錆びさせない為の勉強会です。日曜日に横浜マイスターの大胡周一郎(「植周」)さんが主催する活動に参加しました。
京急線「富岡駅」より徒歩3分の所にある「旧川合玉堂別邸二松庵」表門脇の建仁寺垣のやり替えです。

旧川合玉堂別邸二松庵

旧川合玉堂別邸二松庵

旧川合玉堂別邸二松庵

旧川合玉堂別邸二松庵

観光協会のホームページでは
”日本画の大家・川合玉堂の富岡の別荘です。 約2000坪の回遊式庭園をもち、
その庭に古い黒松が2本あったために二松庵と名づけられました。
この別邸は数寄屋造りで画室としての機能を備え、 玉堂により大正6年ごろに新築されたもので、
造園は地元の庭師「植周」が玉堂の意向を生かして作庭しました。
玉堂は昭和10年ごろまで毎年、夏冬をここで過ごし、多くの作品を描きました。”
と紹介されています。

10年ほど前から私はこの場所での活動に参加しており、袖垣や土橋、流れの改修などに関わってきました。
以前は門をくぐって階段を上がった所に数寄屋造りの建物が有り、画伯の作品も展示されていましたが、2013年10月16日早朝の不審火により全て消失してしまいました。大変残念です。

2008年に玄関土間の三和土(たたき)と縁丸太のやり替えをした時の場所が、、、

玄関土間の三和土

玄関土間の三和土

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今は見る影も無く 切なくなります。

せめて今残っている表門まわりだけでも当時の姿を残すため、材料も技法も当時のまま忠実に再現することがこの勉強会の意義であると感じています。

建仁寺垣改修施工前

建仁寺垣改修施工前

建仁寺垣解体

建仁寺垣解体

建仁寺垣胴縁

建仁寺垣胴縁

建仁寺垣

建仁寺垣

 

建仁寺垣 表

建仁寺垣 表

今回はここまで。また来週の日曜日に続きをやって完成予定です。
それにしても休みを返上してこういう勉強会に参加してくる若手造園家達には頭が下がります。
出来る人ほど努力しているものですよね。(By K)

1週間後の2/28(日)、竹垣修復が完了しましたので追記しておきます。

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建仁寺垣完成

建仁寺垣完成

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タカショー首都圏ショールーム

いつもブログの場を提供していただいているので、たまにはタカショーさんの宣伝を。

昨日、埼玉県北戸田にある首都圏ショールームで行われた新商品の研修会に参加しました。
2階にある広い会議室に80名余り。
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新商品の説明や施工事例、松下高弘先生の講義など内容盛りだくさんの3時間半でした。
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ここは昨年出来たばかりで、ショップやカフェを併設したオシャレなショールームです。
建物周りのガーデニングや屋上ガーデンも素敵です。
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カタログを見ているだけではわからない質感や色はやはり商品に直接触れてみるのが一番。
お客様にもお薦めしたいショールームです。

また花々が咲く頃寄ってみたいな。(By K)

 

思いのまま

小田原の梅と 山ぶどうのバッグ

今日は休日。昼過ぎに床屋から戻ってダラッと過ごすのも有りだったのだが、あまりに天気が良いので急に思い立って梅を見に行くことにした。

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沿道のシダレウメ

こちらで有名なのは小田原「曽我の梅林」である。横浜から車で1時間半、田舎の一本道がちょっとした渋滞になっている。沿道の家々も梅の木がたくさん植えられていて梅園に行かずとも目を和ませてくれる。

曽我の梅林

曽我の梅林

梅林と言ってもどこか特定の場所を指しているわけでは無く、このあたり一帯のあちらこちらに様々な梅林が点在している。出店が賑やかな観賞用の梅園もあれば、明らかに収穫用のウメを栽培している梅の畑も道すがら点在している。

瑞雲寺

瑞雲寺

今日はたまたま車が駐車出来た中河原地区、瑞雲寺周辺の梅を楽しむことにした。

瑞雲寺

瑞雲寺の梅

梅園

梅小僧?

梅小僧?

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紅梅

梅を見に来てはいるのだが仕事柄ほかの木もおのずと目に入る。

よほどこまめに刈り込まないとこの形状は維持できないであろう大きなイヌマキや

イヌマキ

イヌマキ

近づかないと何の木だかわからなかったチャボヒバの巨木。

チャボヒバ

チャボヒバ

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そしてさらにコースでも何でも無い裏山に登っていくと
木々の色に何やら違和感、、、。
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枯れかけているのか、そういう木なのか、、、近づいてみると

オオバヤドリギ

オオバヤドリギ

セイヨウヤドリギの亜種とされる所謂ヤドリギはよく目にするが、このオオバヤドリギ(大葉寄生木)を間近に見たのは初めてである。歯の裏や実には細かく茶色い繊毛が生えていて一見ナワシログミにも似ている。

珍しい木が見られたし、梅の花も堪能して駐車場に戻ると民家の庭先で店を出している。「サボテン工房」と看板が出ている。家内とちょっと覗いてみることにした。
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私は400円(安!)の巾着袋を購入。家内は手作り梅干しやらみかんやらを購入。

そして帰ろうかと思ったその時、目にとまってしまったのがコレ。

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山ぶどうのバッグ

「山ぶどうバッグ10,000円~」 って
バッグ好きの彼女が黙って通り過ぎる筈も無く、、、
いやいやバッグ好きならずとも山ぶどうのバッグがこんな値段なんて信じられない!

彼女のお気に入りは一番左の¥16,000。
4日前の誕生日にはケーキでごまかしたが それで済む訳が無いよな~。

・・・で結果がこの笑顔。
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まぁ財布への負担は大きかったけど決して高い買い物では無い。
ネットで探したって7~8万はする。デパートなら10万以上。
壊れたときに直してもらえるよう作った人の連絡先をメモって帰路に付いた。

「思い立ったが吉日」まさにそんな午後だった。(By K)

 

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防草シートVS竹・笹

2年前、こんなだった空き地を

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草刈して

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防草シートを貼りました。(2年前の施工後写真です。)

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防草シート2014年

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防草シート2014年

最近所々草や笹が生えてきたというので昨日刈り取りと補修に行きました。

防草2年目

防草2年目

防草2年目

防草2年目

中央部はほぼ笹の発生は抑えられていますが構造物の際は粘着テープが剥がれた所から雑草や笹が生えてきています。

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かなり強力な粘着テープを使用しているのですが、コンクリートに貼った部分はどうしても剥がれてしまいます。
ちょっとでも隙間が出来ると光を求めて一斉に雑草が吹き出し、隙間を大きくしながら繁茂してくるのでしょう。

補修復旧後

補修復旧後

雑草を取り除きテープを貼り直して作業完了です。

 

柱まわりなど、防草シートを切り込んで敷設しテープで隙間をふさいだような所も
わずかな隙間から笹などが出てきます。

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すごい生命力です。
笹を刈り取り粘着テープを貼り増しして これでどうだ!

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補修復旧後

ほぼ2年前の状況に戻りました。
防草シートの下の雑草や笹・竹は死んでいるわけでは無いので
またちょっとの穴や隙間があれば出てくると思います。
毎回草刈するよりはずっと楽ですが、戦いはまだまだ続きます。

帰り道、小田原城の近くを通ったら何やら改修工事中のようでした。

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長々と失礼いたしました。 (By K)