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7月の花

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梅雨明け宣言はまだですが毎日猛暑が続いています。この暑さで庭の花々も日中は熱中症にかかったようにぐったりとした花もあります。ですから。早朝と夕方の水やりは欠かすことができません。花たちの命にかかわってくるので「早起きは三文の徳」と思いながら朝のみずみずしい花たちを眺め雑草を抜いたり、庭を掃いたり、枯れた葉や咲き終わった花々を切ったりといそがしい朝を過ごしています。中でも夏らしい花の一つに「かんぞう」があります。夕方になるとしぼんでしまう一日花です。野性を帯びた百合のような花でそのオレンジ色は実に鮮やかです万葉集では「わすれぐさ」としてうたわれたようです。聞くところによるとこの花を持っていると、辛いことを忘れることができると信じられていたそうです。

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花物語を知ることも実に楽しいことでもあります。時代の日常がそこに感じるからです。花を見ながら自分の物語を重ねると、ふと思い出が蘇ることもあります。咲いている庭の花々に感情移入をしてしまいます。どの花にも咲いたときは毎回「よく咲いたね」とほめてあげます。反対に面倒が悪く枯れたり根が絡まって勢いがない花もあり詫びたい思いにかられることもあります。いつまでできるかわかりませんがもう少し、もう少しと日々過ごしています。

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アカパンサスも見事に咲きだし、白、薄い水色、そして濃い青が咲いています。アカパンサスの原産国はアフリカだそうです。万葉のころからある日本古来の花や海外からのもの等が混在し色んな種類の花が季節を彩ってくれます。庭の花の風景は私にとってどんなに心を癒してくれているかはかり知れません。夏の花々をご覧ください。

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 6月の紫陽花

  雨に濡れた紫陽花は6月の庭をゆっくりとやさしい風景にしてくれています。
梅雨の季節に咲く紫陽花は色も鮮やかで、そのみずみずしさは心の底に眠っている思いが
蘇ってくるような気持にさせてくれます。抒情があってとても人の心をひきつける花だと
思います。美しい花を見た感動はなかなか言葉にはなりません。「ああ」とか「うわあ」
とかそんな言葉が最初に漏れます。しばらくして花物語や花言葉やそれぞれの人生と重な
っていくように思えるのです。紫陽花の青は人の物語を吸い込んでくれるような色合いに
思えるのは私の感情移入の多さでしょうか。
江戸時代オランダ商館の医師として日本に来た「シーボルト」もこよなく紫陽花を好み,
本国に帰り、紫陽花の花の命名に関して、シーボルトの日本人妻であった方の名前を付
けようとしたとも聞いたことがあります。それほど紫陽花を愛でる人は多いのかもしれ
ません。
まさしく日本の風土に似合う花の一つであると思えます。ですから水彩画や日本画に
適した素材ともいえましょうが、残念ながら私には描く才は有りません。
今年も我が家の庭にはたくさんの紫陽花が咲きました。自画自賛でしょうが紫陽花祭り
たけなわと申せましょう。仏壇をはじめ家じゅう紫陽花を飾り紫陽花づくしの時間を私
は楽しんでいます。また、我が家を訪ねてくださった知人や友人と紫陽花を眺めながら
共有できる語らいにうれしさを感じています。
紫陽花(額紫陽花)は日本が原産であり、やがて西洋にわたり改良された紫陽花が逆輸
入されたものが西洋紫陽花だそうです。近頃は紫陽花の改良が進み多種の種類が店頭に
並んでいます。どちらかというと、私は額紫陽花や青や白の色彩で咲く従来の紫陽花が
好みです。
 また、紫陽花の咲くころから日ごとに緑が深まり、梅の実が育ってゆきます。今年も
我が家の枝垂れ梅もたわわに実を付けました。晴れ間を見ながら梅をもぎ、自家製の梅
ジュースや梅干しを作る時期となりました。
 家の前にある公園の樹木からは四十雀が「スピッツ スピッツ」と囀る心地よい空間
に包まれて紫陽花は今年も鮮やかに咲いてくれました。毎朝紫陽花を見ることで、老い
への道すがら思い出を重ねながら立ち止まれる喜びを味わっています。
                         
                            (2023.6.2


 

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「なにわいばら」が咲きました

「なにわいばら」が咲き牡丹が咲き4月の庭は鮮やかです。

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 4月の風景は鮮やかです。なにもかもフフフフと笑っているようにさえ思えます。庭ではいそがしく春の花々が咲いています。つつじが咲き,牡丹が咲きそして薔薇が咲きだしました。なにわいばらが今はみごとに咲いています。いそがしく眼を動かさなければ、花は散ってしまうので日々気をもんでいます。

 私の1日のスタートは庭を眺めることから始まります。毎日水をあげ、肥料を施しあるいは植え替えを行い、花々と一体になる喜びを感じています。シジュウカラの囀りが心地よさを増してゆきます。「春眠暁を覚えず」といいますが朝の訪れが早くなり、そして日差しのかがやきが楽しい季節です。穀雨という穀物を潤す春の雨が降る季節でありますが、春は生きている喜びを感じさせてくれます。我が家の4月の花々をご覧ください。

4-bara 4-botan1 4-botan2 4-ebineran 4-gibousi 4-ginginamu 4-kinpouge 4-mapgareto 「なにわいばら」が咲き、4月の庭は鮮やかです  4-naniwaibara2 4-naniwa2 4-okuraseru 4-ootemari 4-siran 4-tamasudare 4-tessen 4-tutuzi1 4-tutuzi2 4-yaaburan 4-yamatutuzi

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木瓜(ボケ)の花が咲きました

春が忙しくやってくる3月ですが、 その3月も終わろうとしています。
まるで春風がそれぞれの花々の頭をなでて走り回っているかのように思われます。
我が家の庭の花は次々に咲きだし色鮮やかな庭になりました。
「世の中は三日見ぬ間の桜かな」と言われます。世の変化も早いのでしょうが、
桜と同様に毎朝眺める庭の花々の変化には驚かされます。
木瓜の花が2,3輪咲きだしたかと思うと瞬く間に、満開になり、気づくと木瓜の
花にメジロが来て蜜を吸っています。その景色は平和な安らかなひと時を味わわ
せてくれます。
万葉集にも野の草花や花木をうたったものがたくさんあるようですが人の心に
寄り添ってくれる草花の癒しは時代を越えて日本人の中には流れていることを感じます。
昨年花友達が若くして逝ってしまいましたが、花を見るたびに友と語った思い出がよみ
がえります。
人の命ははかないものですが、花々は小さな人の命の生き方をやさしく包んでくれる
ように思えるのです。
花を育てながら、いつまでできるだろうかと思う日もありますが、このように咲いて
いる花々を見るとそんな心配さえも忘れさせてくれます。
今年もミモザアカシアが見事に咲きました。もう何十年前になるでしょうか。
名古屋の洋菓子屋さんの2階で洋画家「三岸節子」の絵画の常設展がありました。
私はそこでミモザの絵を見たのです。入院の多い子供の体調の悪さに心が落ち込んで
いた時にその力強く表現されたミモザの絵に心が動き力を得たような思いになったの
です。その印象が余韻のように私の中で残っていました。そこでミモザの苗を購入し
育てようと思ったわけです。ミモザは大木になり、強風に倒れやすいようですので鉢
植えにして育てています。咲き終わったら毎年植え替えなければなりません。
根は細いため植え替え後、根が育つように気遣ってあげなければなりません。
根が土になじみ育ちだすと夏頃には蕾が付き、蕾の時期が長いのが特徴です。
今は亡き義母が植えた木瓜の花もきれいに咲きました。義母の自慢の木瓜
「日 月 星」(じつげつせい)は1本の木から一重の花がたくさん咲きます。
その花の色が白色、赤色、桃色、絞りと見られ、花の不思議さは物語のようです。
昨年、利休梅を植えました。純白で品がある花です。初夏まで咲くそうですから
長く楽しめそうです。花は地味ですが清々しさがあります。茶花として好まれている
ことや、利休の命日の頃に咲きはじめることから別名「リキュウバイ」と呼ばれて
いるそうです。
3月も終わりになりましたが我が家の庭に咲く花々をご覧ください。

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「私の四季」 紅梅が満開です

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寒い2月も終わりに近づきました。風は冷たくほほを打ち我が家の庭もひっそりと春待ち顔です。

それでも少しずつ春が近づいていることを花々は教えてくれています。

庭の餌台には大きなヒヨドリが一番手でやってきますが、雀もおどおどしながらも餌を食べに来て

います。気が付くと餌はすべてなくなっています。2月の花々をご覧ください。

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皇帝ダリアがネリネが咲き晩秋の花は色鮮やかです

 

  maple11月も終わり近くなり1年の速さを感じます。

我が家の愛犬「こむぎ」は12月でまる19歳になります。人間でいえば90歳を越した老犬と言えましょう。犬付き合いが悪くて家族以外はあまりなつきませんが、とてもやさしくて律儀な犬です。犬慣れしないのは捨て犬であったからかもしれません。目も悪くなり、この頃は散歩も家の周りだけで後ろ脚の筋肉が弱っているため餌を食べる時、後ろ脚が滑ってしまいます。寝ていることが多くなり立ち上がるのも大変そうです。毎日愛犬「こむぎ」を抱いて庭の景色を見せてあげると嬉しいのか私の顔をペロリと舐めます。以前はうれしいときは猫のようにゴロゴロと感情を表現しましたがこの頃はできなくなりました。家の中でそそうをすることも多くなりました。しかし、家族として、どんなに癒されたかしれない愛犬です。別れの覚悟はしなければならない時期に来ていますが、今日も庭の花を見せることができました。

11月の我が家の庭に咲く花々をご覧ください。

 

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朝顔「天上の碧」

私の四季  朝顔「天上の碧」が10月中旬から咲きだしました

        秋の深まりが感じられます。朝顔「天上の碧」が見事に咲きだしました。

息をのむような碧の色彩で、さらに朝だけでなく夕方まで咲いています。

今朝の朝顔の咲き具合はどうか、確かめるのが目覚めの楽しみになっています。

日本画家鈴木基一が描いた朝顔の絵のようです。梅の木の枝に絡まり、まさしく

名前の通り「天上の碧」洋名(ヘブンリーブル―)です。

昨年弟の家であまりにも見ごとに咲いていたので苗をもらい植えました。

心待ちにしていた10月の朝顔です。

気温が下がってきたからでしょう、他の花々も色鮮やかで秋のページをめくっています。

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「夕顔」が咲き  そして9月の花

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猛暑が終わるころになると夕方から早朝にかけ咲きだすのが「夕顔」です。ちなみに、この夕顔は「源氏物語」に出てくる夕顔とは違い明治になり外国から輸入された花だそうです。純白で大輪に咲く花です。一度見たら記憶に残る花と言えましょう。その香りはほんのりと気高さがあって宵闇に見る夕顔は息をのむような美しさで魅力的な花です。毎年、夫が種を傷つけ5月に蒔き本葉が出ましたら近所の花好きな方々に差し上げています。花好きなうちのおひとりで、とても夕顔の好きな花友達がいました。花の香りを掌で包むように顔を着けて花を愛おしんでいた様子が思い浮かびます。花を通し生活や今の自分の思いを互いに語る楽しい時間がありました。その友が突然60代の若さで亡くなられました。突然のことで信じられない思いが続いています。しかし、現実は会えない、語れない寂しさを知らせています。そんな思いを心に飲み込んで今年の夕顔を眺めています。美しさと寂しさ、そして生命のはかなさを感じる9月に夕顔は咲いています。

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酔蝶花

酔蝶花(すいちょうか)がそして涼しげに風蘭も咲きました。

 

猛暑の夏は植物たちもくるしげですが、それでも夏の宵から翌朝にかけて酔蝶花は鮮やかに咲きました。そして風蘭が 木陰で涼やかに咲き見るたびに心が踊ります。西洋蘭のように華やかではないなりにさらに美しさの余韻が残ります。

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酔蝶花

酔蝶花

酔蝶花

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酔蝶花

 

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7月の花

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酔蝶花

夏空綿雲やイワシ雲が見えなくなる頃
酔蝶花は夕闇から夕闇へと
手を広げるように咲いています

酔蝶花は深い闇の伝説を語るように
どこからか吹いてくる風のそよぎに
微かな香りを混じらせていきます

すると大分過ぎてしまった時計がまわりだし
消えていた私の悲しさや
淋しさの匂いが
酔蝶花の傍らに漂い始め
あの時の後ろ姿がひとしお蘇ってきます

故郷を離れた夜の深い哀しみ
行き先の不安を感じるような
全山を包む漆黒の中
無情なほど進むことを拒んだ山霧
あの時の峠が迫ってきました

夜はひっそりと心の波紋を広げていきます
今宵の月明かりは
ひらりと昼間を飛び越えて
ひらりと過去を押しやって
夜は静かにたゆたゆと流れています
酔蝶花の蜜を吸うように
虫たちが飛びかい命をつないでいます

いくつもの思いを背負った私の心歌は
命をつなぐことはできたのでしょうか
私の眼の奥で
揺れている私の道すがらを
酔蝶花は夜のやさしさで包んでいます

白の紫陽花

我が家に咲く6月の紫陽花。 そして詩。

紫陽花が咲きだしました。庭中をいろどっています。種類により 紫陽花の咲く時期は多少のずれがあります。しかし、実に梅雨に 似合う花だと思います。早く咲く種類は従来あるマリンブルー色で手毬のように咲く紫陽花と純白に咲く柏葉紫陽花です。それから 額紫陽花が咲き他の紫陽花もつぎつぎと咲くこの時期は、目覚め るのが楽しみになります。更に家中が紫陽花づくしになります。仏壇や居間や玄関、はたま たトイレまでそれはそれはうれしいひとときです。ご近所のお花が好 きな方々にも差し上げています。7月になったら翌年咲いてもらう ための枝切の世話をしなければなりません。そんなときは体力の 衰えを感じながらも来年咲いてほしい一念で作業にいそしみます。コロナ禍で人との交流が少なくなり、寂しく思われるときもあり ましたが庭に咲いている花々にどんなに慰められたか計り知れません。どうぞご覧ください。

紫陽花

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logo-tuyunogenso           高安ミツ子


 

フェルメール・ブルーに咲いた

あじさいは

限りなくやさしい水面の鏡のようです

見上げると雨上がりの虹が

青空に橋をかけています

 

下り坂の私の風景にも虹が見えると

神様が虹を渡ると思えるほどの

無邪気なひとときが流れます

 

通り過ぎた風景をはかるように

日常の針を動かすと

生きるために呑みこんだあまたの感情が

虹色の付箋を付けて私の物語ににじんでいます

 

まいまいつぶりが

私の心を描くようにあじさいに揺れています

今日の愛おしさを小さな虹にして

コーヒーに溶かしてみたくなりました