月別アーカイブ: 2022年5月

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「私の四季 そして詩」  薔薇が次々と咲く5月です

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怖さも悲しみも知らないころ
父が撮ったモノクロ写真
弟と私は
つるバラの前で笑っています

薄くルージュを引くころになると
哀しみを知りました
別れがありました
私の心はがらんどうのまま
赤いつるバラをすっかり忘れていました
私にとって忘れることが生きることでした

バラを漢字で薔薇と書こうと思ったころ
風景が少し動きだしました
私と夫の手にぶら下がり
見上げる幼子の問いかけに
愛おしさが溢れだし
私の風景は穏やかに弾み
バラを花瓶に活けるようになりました

今は巣立った子供たち
残された時間
鮮やかに咲いたバラの前で
呑みこんだ時間をまさぐるように
また弟と並んで写真を撮りました

バラの輝きとまぶしさに
二人とも心はゆらゆら揺れて
いつか消えていく命を覚悟しながら
照れ笑いをした二人の影法師は
あのときのモノクロ写真にかさなり
バラの香りは遠い記憶をやさしく包んでいます

麦なでしこ

私の四季 そして詩  「麦なでしこ」が鮮やかに咲いています

麦なでしこ

麦なでしこ

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麦なでしこ


 

忘れていた
恋しい思いを連れてきては
鮮やかに今年のワルツを踊っている麦なでしこ

 
風に揺れ
私の思い出をたくさん集め
70を越えた私の哀しみに
寄り添って今日の楽しさを
私に手渡してくれています

日差しは私と麦なでしこをやさしく包んでいます

 

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私の四季  ないにわいばらが咲きました

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5-naniwaibaraa

5行詩    なにわいばら     高安ミツ子


白い花びらは

春の息吹を集めて

乙女のあこがれのように咲いています

春は生命の輝きを口ずさみ

舞い散る花びらは今日の風を受け止めています

 


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我が家の春の庭です。春はせわしくそして軽やかに

時を刻んで楽しませてくれています。