春に、東京都美術館で伊藤若沖生誕300年記念展が開催され、三時間から四時間待ちとニュースで報道されたので、行きたい気持ちがあるものの諦めました。伊藤若冲は、4年前盛岡の展示会で見たことがありとても感動し、機会があればまた見てみたいと思っていました。 先日、嫁さんがリトルパンプキンのケーキ教室が小布施の町役場で行われ、その時に、小布施で伊藤若沖の作品が展示されているポスターを見かけ是非行きたいと言っていて、最終日が六月六日になっていたので、時間を作り小布施に行きました。
どうせ行くなら、リトルパンプキンでケーキを買おうとお昼前には到着しましたが、ショーケースの中の半分以上が売り切れです。以前と違い、週3日の営業なのでなかなか行くことができません。11時オープンですぐに売れてしまうので、早めに行ったつもりでしたが。若沖が見たかったので買ったケーキは預かって貰い、お昼に蔵部に行きました。
久しぶりの蔵部です。最近は夜の営業がなく昼のみの営業です。 小布施の町は昼間は大勢の観光客がきますが、夜は、宿泊施設が少ない事もあり閑散としています。蔵部でのお昼は、いつもお造り定食で、生魚が苦手な嫁さんは、焼き魚定食でした。 若沖が見られる高井鴻山記念館はすぐ近く
蔵部は、酒蔵を改装して作られたお店で、この一角には蔵部の他に栗菓子の小布施堂・酒屋・スイーツのお店とあり、栗菓子工場と蔵部の前の庭はササと鞍馬石で庭が作られています。
お店を出てすぐの床は栗の木で作られたピンコロが敷き詰められています。 小さな丘のような起伏を作りササを植えただけの庭の奥に、とても大きなメタソコイヤの樹が立っていて、北斎館の入り口があります。 ササだけのシンプルな庭ですが、これもいいもんです。
栗の木のピンコロで作られた小道をゆけば高井鴻山記念館があり、若沖の鶏百能図が飾られていました。若沖のもっとも得意とする鶏が六曲一双すべてを埋め尽くしています。若沖のもっとも得意な造形で、不思議な魅力を持っています。 作品は六曲一双屏風だけでしたが、東京では3~4時間待ちもあるのが嘘のように、嫁さんとふたりで独占してみることが出来ました。せっかく展示されていても私たちのように知らずに居る人が多いのでしょうか。 この作品は、小布施で暮らしている人が所有しているものを展示したものです。 若沖の作品が小布施町にあったことさえ知りませんでした。