二人目の孫が生まれてから、嫁さんがバタバタしていた事と旅行もあったので、しばらく大すきな草如庵にはいくことができませんでした。 今年になって初めて行くことができたのですが、予約を入れたのは2月初めでした。 今迄に行ったのはすべてお昼で、お昼は一日二組しか予約をとる事が出来ないので、たいへんです。 家からは高速を利用しても一時間はかかってしまいます。湯の丸インターを降りて千曲川を渡り、しばらくすると何もない村に草如庵があります。 雨降りの中到着すると、富山ナンバーの車がすでに一台ありました。
昨年は三月二十日に行っていて、まだ梅が咲き始めたばかりでしたが、今年の三月は十日ほど早いのにもかかわらず、咲いていました。 いつものように笑顔で出迎えてくださった奥様、何度も訪れていて奥様とも何気ない雑談ができるのも楽しいひと時です、奥様の実家は秋田で、先日秋田に行ったとき、雪がなかった事など小布施のケーキ屋さんの話も。
草如庵は、もちろん美味しい食事ができます。でもそれだけではなく、おもてなしの心が伝わってくるので居心地がとてもいいのです。
先付に出てきたのは、葱のポタージュに、三色のアラレが入っていました。 カスターニャの玉葱のポタージュとはまた一味違う味で、葱が入っていても気にもなりませんでした。 ふうふう 熱いうちに
八寸は、毎回楽しみにしているひと品です、大皿に乗せられた二人分の三品が、季節の梅の花が添えられて、中央には大根を薄切りしてローソク立にしています。心憎い演出。 小魚をレンコンでまいたもの、鴨ロース・ホタテ・ハマグリと少しずつ美味しいものが楽しめる。
椀物は、美味しい汁の中に大きなハマグリに緑が添えてある、日本人に生まれてよかったと実感できる椀物です。
焼き物というよりは、桜鱒の西京漬け、以前は西京漬けを美味しいと思いませんでしたが、美味しいものを食べていなかったようです。
炊き合わせは、蕪の上にイイダコ・にんじん・アオノリを添えて上に柑橘を細く切り乗せてある。アオノリが美味しい。
御飯も楽しみにしている人品、土鍋で炊き上げる御飯は、土鍋も形の違うものがでてきて今回はひらべったい土鍋にあさり御飯でセリが刻まれて乗せてある。いつも量が多めで今回は私が三杯・嫁さんが二杯 満腹 満腹
でもデザートは別腹で、黒豆のムースと、餡とイチゴを挟んだ、ふきのとうのマカロンでした。 ふきのとうのマカロンは初めてです。
料理は月替わりと言うよりは、その時の旬の食材を出してくれていると感じます。昨年の椀物には金目鯛が使われていたし、御飯はグリーンピースだったと思います。
帰り際、来月の予約を入れました。 行きたい日は空いていなかったので、近くで空いている日で、入るときに気づかなかった小さなお雛様を発見、反対側にも、これとは違うお雛様が飾られていて挟み撃ちされたようです。 玄関では、毎回、ご主人も出てきて見送りをしてくださいます。 会話もします。 ご主人は三重出身だという事を知っていたので、来月四月に見えに行くのですが、良いお店がありますかと尋ねると、三重は洋食が盛んで和食のお店は調べてわかったら電話をくださると言われました。
ありがたいです。
奥様は先に玄関を出て、和傘をふたつ広げて、どうぞ、お使いくださいと渡してくださりました。駐車場は玄関とは反対側にあり、少し歩きます。傘は、竹林の前に置いてくれればと言うので、甘えてそうさせていただきました。
こんなにおいしい料理を食べさせてくれて、心休まる時を過ごせ・心配りの出来るお店は、そんなには知りません。
昼間、二組限定にしているのは、利益を上げる事よりも、おもてなしの出来る事を重く考えているからだと思います。